Parc Funéraire / パーク・フュネレール


Paris, France / パリ, フランス
2018



本案は、葬祭施設の慢性的な不足状況に直面するパリ市に於いて2018年に行われた、葬祭施設の設計競技の提案である。

パリ市を囲むペリフェリック(環状道路)に隣接した立地に起因する重度の騒音問題への対処と、都市の喧騒を抜け神聖な葬儀場の空間へと人を導くシークエンスをいかに創設するか、という課題に我々は重点を置いた。その解法として、敷地北側の環状道路に対して遮音効果の高いコンクリートのシェル状の構造を設け、庭と施設を包み込むことにより、緑で覆われた都会のオアシスのような静寂の世界を提案した。

緩やかな大階段を一歩ずつあがり、自然林のような庭園を進み、水の流れを音で感じることにより、来訪者は地上面の日常世界から徐々に切り離され神聖な空間へのアプローチを体験する。精神的な浄化を経たその視線のさきに、建物の入り口を見い出すのである。
庭に面したセレモニールームの木の箱には個々に独立した入り口と待合いが用意されており、それぞれの家族が他のグループと交わること無く集えるよう動線が計画されている。 内部空間はへは天井から自然光が柔らかく滲み、故人を偲ぶ尊い空間を創り上げている。 
空間を包み込コンクリートのシェルは、伝統的な木の型枠をもちいて打設される。型枠の木組は打設後もそのまま残り建物の構造として働き、荘厳なシェル空間に暖かみと秩序を作り出す。
コンクリートのシェルには人の手によってレンガがひとつひとつ積み上げられる。レンガの組積は人生の日々の積み重ねを象徴し、その決して平滑でない表情により、時間を追って移り変わる細やかな影を創る。しかしそのレンガの壁も育つ緑によって徐々に覆われゆき、いずれは自然に帰化するのである。

This project is a proposal for a funeral competition by Paris City facing a chronic shortage of crematoriums. A shell-like concrete structure was proposed for the prevention of severe noise problem caused by the périphérique (ring road) on the north side of the site. The garden creates a silence for visitors to gradually approach to a sacred space with spiritual purification. The four ceremony rooms have their own separate entrances facing to the garden, enabling each family to participate the ceremony without being interfered by other groups. The concrete shell is cast with a traditional wooden formwork; the frame remains as a main structure of the building, creating warmth and order in the space. Bricks are piled one by one on the concrete shell by man’s hands, symbolizing the daily accumulation of life.